建設埼玉と埼玉県議会議員との懇談会に、参加させて頂きました。
埼玉県建設国民健康保険組合から「「特定健診」に対する補助金の継続」の要望があり、強く興味が引かれました。
過去輸入されたアスベスト(石綿)約1000万tの中から約8割が、軽量耐火被覆材など建材に使われた歴史的背景があり、建設作業従事者は、常時アスベスト被曝の危険性がありました。
※吹付けアスベストは昭和55年に禁止、アスベスト(石綿)を含む建材の製造・使用は平成16年に禁止されました。
アスベスト含有製品生産や建設作業に携わっていた労働者の健康被害に対する補償が行われてきましたが、2005年にアスベスト含有製品を過去に生産していた工場周辺住民の健康被害が明らかになったため、医療費等の支給など救済措置のための法律が制定されたことになっています。
また、アスベスト製品がほぼ全廃された現在においてさえも、吹き付けアスベスト、アスベストを含む断熱材などの使用建設物から、解体時にアスベストが飛散する件が問題視されています。
建設国保では、オリジナルの熱心な取り組みとして、健診で撮影されたレントゲン写真の再読影を専門医に依頼し、アスベスト・じん肺疾患の早期発見、作業・生活のアドバイスにつなげているのです。
戸田中央総合病院・健康管理センターで受診者約9000枚のレントゲン写真を読影。その後、平野敏夫医師(ひらの亀戸ひまわり診療所所長)の元に送られ、じん肺・アスベストに関する二次読影が行われています。
有所見者に対しては、平野敏夫医師がさいたま市の建設埼玉まで来られ(年3回)、二次診療を行い、肺機能検査、合併症にり患している疑いがあるか否か、作業上の注意、生活様式のアドバイスなどが、直接され、症状によっては労災保険申請が勧められます。
その熱心さと労力の投入の仕方に、思わず脱帽です。
「特定健診」といえば、メタボ健診などが想起されますが、こういった早期発見につなげるべく動機付け支援のような、業種課題の「特定健診」補助金の継続の必要性を痛感しました。