今日は、こどもの日
青い空は動かない、
雲片一つあるでない。
夏の真昼の静かには
タールの光も清くなる。中原中也
5月5日らしく綺麗に青空が広がった。
祝日法第2条には、
「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」とある。
大戦後、敗戦国日本のこどもたちの絶望的な飢えを何とか解決したいという真理の下、ララ物資による給食が、国内約300か所の保育所で開始された。
その後、ララ物質の配分先は、福祉施設、医療機関、戦災者引揚寮などに広がり、配分対象となった施設の数は約 5500 にものぼったとのことだ。
ララは、米国の民間団体。
Licensed Agencies for Relief in Asia 通称LARAは、1946年11月から 1952年6月まで、日本へ向けて先に述べた救援物資を大量に送り続けた。
当時の金額で 1100万ドル(日本円で 400 億円)という巨大なものだった。
正にその時期、昭和23年=1948年に、こどもの日が制定された。
何より、そもそも日本のこどもたちは本当に飢えていた。
70年も経ち、今また新たにこどもの飢餓を含めた貧困の問題が起きていることは、皮肉なことだ。
ひもじくさびしそうな、こどもの顔ほど辛いものはない。
子供たちの幸せな笑顔が遍く広がりますようにと、青空の下、祈らざるを得ない。