兄必勝を祈る弟援軍の舞い
さいたま市緑区 鷲神社にて
緑区南部領辻の獅子舞に伺わせて頂きました。
940年近く前の1087年、平安時代の頃、笛の名手でもあった新羅三郎義光=源義光が、兄の八幡太郎義家=源義家を援護するため、奥州征伐に出陣しました。
奥州街道を下る際、彼はこの付近に至り何やら瑞兆を感じたというのです。
そこで、援軍一団の士気を奮起するためにこの地で神楽を舞ったのが、獅子舞の起源といわれています。
大獅子、中獅子、女獅子からの三頭で舞う獅子舞は、竜が天を舞うようなところから「竜頭の舞」とも呼ばれ、華麗でしかも勇壮な舞です。
義光の兄への強い心が伝わるようです。
義家は、この獅子舞で奮起しやって来た義光の援軍に大感激し、万の力を得て、寛治元年(1087年)、長きにわたる後三年の役をついに平定したのでした。