全盲の書家 高瀬さんにカレンダーを頂く

さいたま市浦和区にて

私が尊敬する人物、高瀬喜代美さんにお会いした。
高瀬さんの視力は現在、右眼0、左眼0,002。50歳で中途失明。
わずかな光を頼りに書いた字で毎月を表現されたカレンダーを今年も頂き、感激した。
実は、高瀬さんに浦和ダイヤモンドロータリークラブで、卓話をしていただいたことがあった。会員は大変感動した。卓話内容を思い返して列記したい。

私は、出産直後に目の奥に違和感を感じ眼科へ行きました。
網膜色素変性症と診断され「失明する」と申し渡されました。
絶望しました。

ある時、医師から「白杖を持ちなさい」と言われました。
私は答えました。「絶対にいやです」。

視覚障がい者の方は、国の実態調査では身体障害者手帳該当者31万人とされています。しかし、白杖を持って外へ歩いている方は約1割です。「白杖なんか使いたくない」「恥ずかしい」と絶望し、家に閉じこもっているのです。私もそうでした。私も長く長く家にとじ込もっていました。

しかし、視覚障がいの方にとって強い味方になる『同行援護』してくれ、支援してくれる人と一緒に、私はかっこよく外を歩きたい。と少しずつ思うようになりました。
外に出られる環境をつくってくれる人がいることに感謝しました。

けれども、自信を持って外に出たのに、「目が悪いのにどうして外出しているんだ」「じゃまだ」などの言葉を吐き出され、言われなき差別も受けました。
再び心を塞ぎました。

点字の勉強は困難を極めました。
しかし、孫との約束で投げ出せませんでした。コツコツ努力をしました。

孫の学校に呼ばれることになりました。「どうやってご飯を食べているのですか」など色々な質問の後に、孫の同級生に尋ねられました。「目が見えなくなって良かったことは何ですか?」
ハッとしました。

子供はすごいと思いました。
良かったことは、目が見えなくなって、縁がありあなたに会えたことです。と、今ならハッキリ言えます。

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