上尾市議の浅野目義英氏(41)は十日までに、任期満了に伴い来年二月六日に投・開票が行われる上尾市長選に出馬する意向を固めた。十三日に上尾市原市のホテルで行う「市政報告会」で正式に出馬を表明する予定。
同市長選には現職の新井弘治氏(62)が九月定例議会の一般質問に答えるかたちで既に出馬を表明、共産も候補者の擁立に向け検討している。
現在、浦和、与野、大宮市の間で進められている合併協議では「三市合併成立後、上尾市、伊奈町の意向を確認の上、二年以内を目標に政令指定都市へ移行する」という合意が成立している。市長選では「四市一町政令市」の是非そのものを問う争いはなさそうだが、政令市問題で上尾市、伊奈町の意向が焦点になっており、政令市実現へ向けた候補者の対応の違いが関心を呼びそうだ。
新井市長は今年八月に市内各種団体の代表者約二百人を集め合併・政令指定都市問題の経過説明会を開催。その場では「四市一町での政令市が必要最低限の枠組み」としながらも、「上尾が条件整備しなければ吸収合併で終わってしまう。ただの数合わせだけに上尾が使われてはいけない」と発言。
浅野目氏は新井市長に対し、「政令市問題で新井市長はこの四年間、何もしていないのに等しい」と批判、政令市問題に積極的に取り組む姿勢で選挙を戦うとしている。
浅野目氏は現在四期目。議長などを経験している。正式な出馬表明は十三日午後から行われる市民公開の市政報告会の中でするとしている。