県教育局の県立高校再編整備計画に基づき統廃合された高校の校歌が、CDなどのデータとして永久保存され、卒業生らに貸し出す見通しとなった。
上田清司知事は7日の県議会・予算特別委員会で「いろんな保存方法を考え、同窓会などに簡単に貸し出しできるようにしておいた方がいい」と述べた。
浅野目義英議員(さいたま市浦和区)の質問に答えた。
県教育局は1999年度から2013年度をめどに、前中後期の3段階で県内公立高校を153校から135~133校程度に整備する計画を立てている。
これまで秩父東、行田女子、上尾東、吉見、菖蒲、北川辺、毛呂山などが統合対象となった。統合された高校の中には、日本を代表する著名な作詞家や作曲家の校歌もあるという。
行田女子は「故郷」や「春の小川」で知られる岡野貞一氏、毛呂山は「見上げてごらん夜の星を」で有名ないずみたく氏がそれぞれ作曲した。
美空ひばりの「東京キッド」を作詞した藤浦洸氏は秩父東の校歌を手掛けた。
上田知事は「データベースできちっと残し、いつでもアクセスできるようにしなければならない。同窓会をするにも演奏があるのとないのでは盛り上がり方が違う。高名な作詞、作曲家の手によるものだというのを県としても誇りにし、アピールする。県教育委員会もきちっとやっていただきたい」と答弁した。
再編整備計画により、10年度までに13校が新校として開校しており、13年4月には幸手商業と幸手の統合による幸手新校(仮称)など5校が開校する。