政務活動費を不正受給したとして、沢田力元県議(50)が詐欺などの疑いで書類送検された。県議会の各会派からは「きちんと説明を」「県民に対しての裏切り」と強い批判の声が聞かれた。
自民県議団の小島信昭団長は取材に「県民に謝罪し、きちんと説明することが求められる。本人の口から何も語られないのは、県民から選ばれた議員としての責任を果たしていない」と話した。団としては除名処分にしており、「今後は捜査の進展を見守るしかない」と述べた。立憲・国民・無所属の浅野目義英代表は「(沢田元県議には)早く説明し、全容を解明してほしい。「信なくば立たず」とよく政治家は言われるが、信頼を失墜させたことは間違いない事実。倫理観を持って政治活動をしなければならない。倫理観も(来年の県議選の)争点を一つにしたい」と強調した。
公明の西山淳次団長は「沢田元県議の件は自民党内の監督不行き届きのように感じる」と指摘した。
県民会議の鈴木正人代表は「(政務活動費の不正受給発覚から)1年たっても説明がなされていない。けじめが付いておらず、憤りを感じる」と述べた。今月、ストーカー規制法違反容疑で伊藤雅俊県議が書類送検されており「自民党県議団の姿勢が問われ、ジワジワと影響が広がっていく可能性がある」と来年の統一地方選を見据えた。
共産の柳下礼子団長は「政活費を長い間ごまかしてきたことは、県民に対しての裏切り行為」と改めて批判。「自民としても、二度と起こらないように事実を明らかにし(領収書などを)全面公開していくべきだ」と指摘した。
改革の会の中川浩代表は「(事実を)認めているのであれば、公の場で説明した方がいい」と話した。