上尾市議会九月定例会一般質問初日の十八日、先月初め、
市の現職課長が逮捕される事態に発展したJR「北上尾駅」建設をめぐる贈収賄事件が取り上げられた。

その中で県警の求めに応じて出頭した市職員の人数や、
押収された書類の内容など、市役所に対する操作の具体的な内容が明らかにされた。

浅野目義英議員(新政ク)の質問に答えたもので、答弁によると、
出頭に応じた職員は部長級六人、次長級三人、課長級十一人を含めて計四十六人で、出頭回数は延べ二百十四回に上った。

また書類は「北上尾駅イチコー関連事業買収一覧表」「北上尾駅建設成同盟会補助金」など
直接容疑事実に関連すると思われるもののほか、贈収賄のイチコー工業が入札の際に裏工作をしたとうわさされた
「総合福祉センター工事請負契約書綴」など計七十三点、百三十四冊が押収された。

事件発覚後の市の対応について、田仲治樹総務部長は、今月一日に各所属長(課長級)に通達を出したほか、
八日に「市網紀粛正委員会」(委員長・小池甫助役)設置し、汚職を生んだ原因と再発防止策を検討していると説明。

さらに浅野目議員が、広く市民に役所のあり方を知らせるという意味からも、
事件について広報紙などを通じて市民へ直接、説明することを求めたのに対して、田仲部長は
「事件の全容は市民に知らせるべきだが、まだ捜査が続行中なので、
捜査の推移を見守りながら、ある段階で市民への周知の方法を考えたい」と答え、広報紙で釈明する方針を明らかにした。