よくわからない風景
「岸田総理の所信表明演説について質問をいたします」と元気良く、自民党の世耕参院幹事長(当時)は、代表質問でまず切り出した。
中段、「支持率が向上しない最大の原因は国民が期待するリーダーとしての姿が示せていないということに尽きるのではないでしょうか。残念ながら現状、岸田総理の決断と言葉については幾ばくかの弱さを感じざるを得ません」と畳み掛け、国民の溜飲を下げた。
半年も経たないうちに、今度は、岸田総理が世耕前参院幹事長を、「離党勧告」とする方向で検討している。と伝えられている。
抜刀切りつけようとしたら、弓を放たれ討たれたというところか。
この政権が1日でも長く続くほど、的外れな政策が続けば続くほど、不幸になる人が累積されていくとの現実を見つめる時、自民党の内部抗争には冷ややかになってしまう。
しかも、厳罰、重罰、軽罰、無罪のラインナップ。矛盾だらけのよくわからない風景を、国民は苦笑して見ている。