伊藤 恭一:元埼玉県生活協同組合連合会会長理事、元埼玉県消費者団体連絡会事務局長 (敬称略)

代表制民主主義の稀有な体現者の一人

浅野目さんを熱烈に推薦します。
 
私は、埼玉県の生活協同組合連合会の代表理事会長として県政の場において、消費者の願いを実現すべく埼玉県議会のすべての政党会派の皆さんに要請活動を行ってきました。
2000年代のはじまり頃、BSE(いわゆる狂牛病)や食品の偽装事件が頻発する中で、私たちは「埼玉県の食品安全行政の充実を求める」署名50万筆以上で埼玉県に請願しました。この請願に基づき「埼玉県における食品の安全に係る基本方針」、つづいて埼玉県「食の安全・安心条例」が作成されました。都道府県では先進事例でした。
浅野目さんが責任者をされていた政党会派の率先した尽力によるものでもありました。
 
また、毎年、広島や長崎で被爆し亡くなられた方を追悼する「埼玉県原爆死没者慰霊式」が厳かに行われています。県内の被爆者、市民ばかりでなく国政・県政のすべての政党・会派が参加する大規模な慰霊式として続いています。広島・長崎以外の都道府県では埼玉だけとも言えます。その慰霊式の県議会の参加を積極的に促されたのも浅野目さんでした。
 
私たちの領域以外にも、全盲の教師新井先生を普通中学校の教壇に復帰させる道筋を開いたこと、ALSなど重度身体障碍の方の社会参加を可能にする「分身ロボットオリヒメ」の活用を特別支援学校や県行政に拡大させたこと、児童養護施設の子どもたちの大学進学の支援を実現させたことなどなど浅野目さんの業績は幅広く枚挙に遑がありません。
 
現代の民主主義は議会制中心の民主主義です。日本も「主権者の意思を政治に反映させる具体的な制度や仕組み」としての代表制民主主義を基本としています。
しかし、昨今この代表制民主主義が機能不全、民主主義が危機的状況と大きな批判に晒されています。あれこれと要因は想定されますが、最大の要因は代表者として選出された議員の資質の劣化によるものと指摘されています。
代表者が国民・県民・市民に思いを馳せることなく、主権者の信託に応える努力を怠っているとのことです。民主主義が成功する条件の一つとして、政治家・議員の高い資質があげられている所以です。
 
浅野目さんは常に社会的弱者に寄り添いその人たちの願いを叶えるべく東奔西走されています。社会的正義の実現が浅野目さんの活動の原動力です。信条です。私利私欲、自己保身は微塵も考えられておられません。
私は、浅野目さんは代表制民主主義の稀有な体現者の一人ではないかと高く評価しているところです。
浅野目さんを熱烈に推薦します。